「珠里ちゃん、上を見てごらんお空があおいねぇ~」 『本当だ、あおいねぇ~』 「私」と『珠里』のお散歩の時に必ずする会話です。 青い空に白い雲があっても飛行機が飛んでいても。いつでも珠里には何もない真っ青な空が見えています。 網膜のほとんどを焼いてしまった珠里の目には光は認識できますが、物の輪郭が見えません。